かわずです。
去年の話になりますが、何度か流し撮りをしました。
かわずはお仕事ではもっぱらスナップ写真がメインの職業カメラマンです。
スナップ写真がメインでも、自分の出来ることを増やしたいと思いここ数年はいろいろな写真を撮影しています。今回は流し撮りのお話。
ナンバープレートのハメコミ加工とトリミングと若干の右上がりに回転させていますがそれ以外は撮って出しの写真となります。
◆この写真のポイント
・ホイールのスポーク(支柱)の回転ブレ=躍動感
・背景の流れ=躍動感・スピード感
・右に向かっての移動構図=プラスイメージ,未来に向かっているイメージ
・わずかな右上がりの構図=タフトの力強さの演出
・画面左の空間が右より広い=より右へ移動している前向きな印象
・車体自体がほぼ静止した状態で捉えられている=被写体を確実に表現している
・ヘッドライトをつけている=新鮮さ,生き生きとした印象
自画自賛ですがこのように考えて撮影とトリミングを行っております。
もう少し背景は流しても良かったかもしれません。
こちらは同じ場所で撮影したコペン
同じようなコンセプトで撮影していますが、傾いていないので落ち着いた印象です。
ホイールがほとんど回転ブレしていてわからないためスピード感があると思います。
自動車の静置写真はよく見かけますが、走っている写真はレース写真以外ではあまり見かけないような気がします。絶景をバックに愛車を撮影するのも好きですが、自動車がもっとも輝いている姿は使われているとき。すなわち走行中のような気がします。
流し撮りは低速シャッター(1/125くらい)で撮ることが多いので被写体の動きに同期してカメラを振り回すスキルが必要になってきます。かわずはこれを被写体の気持ちになりきると表現しています。完全に被写体とカメラの動きが同期したらもっともっと低速シャッターで背景を流すことも出来ます。ただし、ホイールが完全に回転ブレをしてスポークのディテールがわからなくなったり、背景が流れすぎて雰囲気がわからなくならないようなちょうどいい塩梅が肝心です。
撮影場所にも気をつけなければならず、この二枚は公道で撮影をしています。交通量が少なく、道幅が広く、見通しもよく、他の交通の妨げにならない場所での撮影を行っております。さらに、撮影に夢中になり、急ブレーキや意図不明な進路変更などをせず、カメラを通り過ぎたら交差点で曲がり、曲がり元に戻ってくるを数回続けて撮影をしています。カメラマンの立ち位置も見通しがよく歩道から行っております。
つい、撮影に夢中になり他人に迷惑をかけてはなりません。考えうる限りの対策を行ったうえでマナーよく撮影しなければならないといつも思っているのです。
なーんか、堅い話になりましたが、流し撮りは楽しいですよ。愛車が生き生きします。