さて、部屋が万年カメラだらけのかわずです。
マミヤの二眼レフや、黎明期のレンジファインダーカメラ、最近仲間入りしたEOS6Dまでいろいろなカメラが部屋に生えています。
そんなカメラをどこで手に入れるのか、リサイクルショップやカメラ店のジャンクコーナー、あとは年に一度の楽しみであるオークション詰め合わせセットの購入です。博打ではありますがかわずはカメラを触ったり眺めたりするだけでも楽しいので壊れていてもいいのです。多少の修理もできるようになりました。
前編のFG-20の記事は長くなりすぎたかな。
中篇はもう少し淡白に。
何も足さない。何も引かない。そんなウイスキーのCMがありました。
そんなカメラがこれ、M42の貴公子旭光学のSPOTMATICです。。
最高シャッタースピードが1/1000で露出メーター内臓のこの子は、シンプルもシンプル。上部(軍艦部)もプレス成型で角の丸みが上品です。カメラらしいカメラそんなカメラです。
SPOTMATICの名前は試作品がスポット測光(レンズの中心の光量を測定して露出メーターに表示する)方式でしたが、量産品で平均測光(ファインダー全体の平均的な光量を測定してメーターに表示する)方式に変わった名残だそうです。だからSPOTではなくWIDEMATICといったほうが正しいですね。
19764年発売の56歳の壮年さんです。M42マウントですので、実にいろいろなレンズが取り付けられます。
このカメラはSuperTakumarという名前の純正レンズとあわせるのがお似合いです。近年はオールドレンズの遊びがはやっていますので、SuperTakumarはその独特な浅く暖色な描写やレンズフレアの写しこみにも向いていますよね。
このころのカメラは外観こそライカかぶれをしていませんが、横走りフォーカルプレーンシャッターやシャッター音をよくよく聞くとまだまだライカの機構を残しているように感じます。
この子を保護する決め手は、プリズムがきれいだったことです。
2020年現在私が見たことのある個体の1/3くらいはファインダーをのぞくと水平に黒い太い筋が見受けられます。これはプリズムと本体が接触する部分ににオレンジ色の(たぶん劣化して変色した?)モルトプレーンが使用されており、そのモルトプレーンが劣化、加水分解してプリズムの銀蒸着を侵してしまい発生します。
取り去るのは不可能で再度プリズムのみをメッキ屋さんで際蒸着するか、程度のよい個体からプリズムを移植してニコイチにするしかありません。この固体はプリズム欲しさに買いました。
メーターが動けばいいですね。ただ、電池ボックスの周りがさびているので望み薄ですが、、、これでSPOTMATICはいろいろあわせて4台となりました。これからきれいにしてお外に連れて行きたくなる。そんな1台を保護しました。