タニシとカワズの田んぼ生活

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2024/1/21 さらば宇宙戦艦ヤマト愛の戦士たちを観た

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 かわずです。久しぶりです。生きてます。

さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち 4Kリマスターを観てきました

旧金型1/700宇宙戦艦ヤマトで再現するワンシーン

 

 

わが住処の石川県は1月1日に大地震に見舞われ1月後半現在も被害の全容把握には至っていません
今回はそのおはなしではなく・・・

かわずの生涯で影響を受けた映像作品は2つあります。
一つは映画トップガン。もう一つは宇宙戦艦ヤマト(旧作)です。

今回は旧作2作品目のさらば~を観てきました。

1,2を争う美しいシーン。水面ノキラキラの特殊効果が秀逸

映画を見ての感想(結論に近い)

めちゃくちゃというわけではなく良かったという感想です。
鑑賞したのはイオンシネマ白山です。
公開より2週間ほど経った日曜日の18:15分上映のものを鑑賞しました。
曜日、時間を考えても観客はそれほどいないと思っていましたが、
8割ほど埋まっていて驚きました。当時スクリーンで鑑賞されたと思われる年齢層
(50~60歳)が9割で残り一割が20~30代でした。
当時の映画館に足を運んだ方々の気持ちで集中してみることができました。
4KリマスターによりVHSやDVDの720x480のような画質の悪さは感じられませんでした。
音響もよかったのですが、若干隣の映画の音が(重低音のみ)聞こえたのが気になりました。
セリフから次のシーン、作画ミスまで覚えるほどに観ていましたので、今回は
セリフの深読みや背景のモチーフなどを意識して鑑賞しました。
新しい発見がいくつかあり、深読みしすぎて勝手に感動したりしていました。
ヤマトより愛をこめてが流れてスタッフロールが始まっても
席を立つ人がいなかったのはおそらくみんな私と同じような
"わかっている"方ばかりだったのではないかと思います。
入場時に配布されたポストカードは大切にとっておこうかと思います。

このシーンはのちの作品でも使われるくらい汎用性が高かったと思われる

 

映画の前景(時代背景)
公開は1977年です。今から47年前の作品となっています。
ストーリーなどは古典的でしたが、シンセサイザーなどの電子楽器がまだ
BGMとしてほとんど使用されておらず、当然セル画も手書きに手彩色です。
わずかな特殊効果はスキャニメイトや光学的な手法を用いた特撮に近い撮影がなされていました。
光学的手法として注目したいのはヤマト発進時の太陽のゴーストイメージの描写。
重く苦しい使命と反乱的な海からの発進で離水後に大空に飛び立つヤマト前方から差す光が
晴れ晴れとしたシーンとなっておりコントラストある仕上がりになっています。
また、最後の古代と雪の二人並んで真横から5秒ほどのシーンも二人の見つめる先に
テレサの光芒と思われる光の演出があり感動させる演出となっています。

旧金型と新金型の競演

映画のストーリー(語りつくされてはいますが)
第1作目はガミラス星人が地球に移住しようと放射線攻撃を行い人類滅亡まで1年の地球が舞台です。
ガミラス星人は放射線の中でしか生きられないため住みやすいように地球を改良し、地球防衛軍も壊滅状態。
そんな中イスカンダルという未知の惑星から放射線を除去できる装置の情報と
光速を出せるエンジンの設計図が送られてきました。
イスカンダルに行けば放射線を除去できるという人類最後の希望を受けて
宇宙戦艦ヤマトは人類滅亡までのお使いをすることになります。
途中ガミラスとの戦闘などを経て無事放射能除去装置を
イスカンダルから受領し地球に戻り、地球は復興した。
これが1作目宇宙戦艦ヤマトのあらすじです。

さらば~は復興に酔う人類という始まりです。
かつて希望を一身に受けたヤマトは廃艦となり、宇宙の脅威は量産した最新兵器で破壊してしまえ。
チカラこそパワーという風におごり高ぶった人類となっていました。
宇宙のどこからか救いを求める電波を受信しても他人事、知らんふりを決め込む地球連邦政府
業を煮やしてかつての宇宙戦艦ヤマトクルーは救いをもと求める声に向かって無断で発進します。
最終的にその脅威は地球をも滅ぼそうと近づいてきます。
最新鋭と言われた戦艦や兵器も脅威の上で全滅してしまい、
またもや宇宙戦艦ヤマトが最後の希望となります。
が、強大な敵の前にヤマトもボロボロになり艦載機や兵装も消耗し、仲間もどんどん亡くなっていきます。
主人公と婚約していた雪もヤマトクルーですので乗艦していましたが、戦闘により絶命してしまいました。
満身創痍の艦長古代は前作で亡くなった沖田艦長の銅像に向かって話しかけます。
古代「僕はどうしたらよいのでしょうか」
沖田の声『最後には命がある。命ある限り戦え』
古代は残った17名の乗組員(発進時は100名以上いたが大半が戦死)の退艦を命じ、
最後は雪の亡骸とともに最後の戦いに旅立った。
というお話です。

最後に見たのは古代進の幻想なのかテレサの計らいなのか

かわずとヤマト
特攻隊が家族恋人郷土を守るために死ぬとはわかっていながら戦って散る。
この切なさと儚さとロマン。これがわかりやすいたとえだと思います。
1977年ならば、戦後32年です。スタッフの中にも戦争経験者はいたと思います。
また、必死で戦って敗戦という挫折を味わい、高度経済成長に酔っている世相を表現した作品とも取れます。
"男なら負けるとわかっていても時には立ち向かわなければならないことがある。"
"人間にとって一番大切なことは愛することだ"
この2つが私の人生に影響を及ぼしたセリフです。

鑑賞後に明日からも頑張ろうと思える作品でした。

かっこいいけど、このポストカードのカットは悲壮だ

最後に、裁判にもなった権利問題。個人的には西崎さんと松本さんがいなければこの作品は成立しないと思っています。松本零士さんが昨年逝去されてお二方とも故人となりました。二人の作品と個人的に思っています。素晴らしい作品を作り上げたお二方に感謝して久々のブログを書き終えます。